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生命保険の用語集:合併症(がっぺいしょう)

しばらく用語解説をサボってました。


しかも、今回取り上げるのは、保険用語というよりも、医療用語です。


合併症、この言葉は、かなり認知されているのに、ちゃんと理解されてないことが多い。


医療保険でも、よく使われる言葉ですが、聞いた人によっては、誤解されてしまうこともある。


この言葉の意味は、


ある出来事によって、発症する(した)疾病のこと。


なぜここで、“ある出来事”などと、ぼかして書いているのか、、、、


特定の病気、などと書かないのか、、、、


そこに、この言葉の誤解の多くが潜んでいるからです。


・・・


と、、、そのことを説明する前に、


保険の分野で、この言葉が多く使われるシーンを説明しておきましょう。


医療保険で給付金を受け取ってもらう場合には、


医師の診断書が必要になるケースがあります。


そして、そこに病名を書いてもらいます。


その病名が、保険契約の給付の対象になっているかどうか、


保険会社の審査部で調べて、対象になっていれば、


給付を受け取ってもらうことになります。


もしくは、残念ながら給付の対象でない場合は、


お金を受け取ってもらうことができなくなってしまいます。


なので、私は、どうにかお金を受け取ってもらえるように、


診断書を書いてもらう前に、さまざまなアドバイスをしています。


これを行うかどうかで、給付を受け取ってもらえる可能性が大きく違ってきます。


たとえば、、、


がんは死因のNo.1になっています。男性なら21.93%、女性でも14.45%(厚生労働省、平成16年調査結果)。


しかし、案外とガンの死亡給付金の請求はちゃんともらえてなかったりするのです。


なぜでしょうか?


・・・


実は、がんで直接亡くなる方は少ないのです。


がんの合併症で、多臓器不全、衰弱、失血などで亡くなっており、


死亡診断書には、単に「多臓器不全」などとだけ、書かれてしまうためなのです。


これを、保険会社の審査部が見れば、「がん」が死因だと判断できないのです。


つまり、「(がんの合併症の)多臓器不全」と書いてもらう必要があるわけです。


これなら、がんが死因だと判断できるのです。


医師に死亡診断書を書いてもらうときは、こうしたことも意識しておく必要があるのです。


・・・


さて、話しを元に戻しましょう。


合併症という言葉の意味ですが、何かが原因になって発症した病気ということになりますが、


この「原因」という部分は、大きく二つに分かれます。


一つは病気。そしてもう一つは治療。


先の方は、分かりやすいと思います。


先の例でいえば、がんが原因で、多臓器不全になる、ということです。


糖尿病が原因で、動脈硬化になる、といったことです。


少し注意が必要なのは、併発とは違うということです。


併発は、複数の症状が並行して発症することで、


それぞれの症状に因果関係が認められない場合です。


これに対して合併症は、ある病気が原因になって、次の病気が発症する、という明らかに因果関係がある場合に使われます。


そして、誤解されやすいのは、治療に対して合併症が使われた場合です。


手術合併症とか、検査合併症といったものです。


これは、手術や検査を行ったことによって、からだに異常が起こり、それが原因で、発症する病気です。


間違われるのは、手術のミス、検査のミスです。医療事故と思われてしまうのです。


しかし、手術をすれば当然、体に変化があります。それがなんらかの症状を引き起こすことがあるわけで、それを医療ミスとはいえないのです。


たとえば、消化器系の手術を行うと、腸などの働きが悪くなり、合併症として腸閉塞をおこすことがあります。このことを手術合併症による腸閉塞、などと言います。しかしこれは医療事故ではありません。


手術や検査をしたことによって、なんらかの変化が起きて、それが症状を引き起こしたということなのです。


・・・


合併症という言葉の意味は、ご理解いただけたでしょうか。


医師に診断書を書いてもらうときは、


現在入っている保険について告げて、どのような疾病のときに、給付があるのかを分かってもらうと、保険のチカラをフルに生かしてもらえるようになります。


しかし、そうしたことは、簡単ではないかもしれません。


そのときは、どうか私のような担当者にご相談ください。


医師に対して何を告げればよいのか、どういえばフルに保険を活かせる診断書を作成してもらえるのか、ノウハウをお伝えします。