目的と手段
私は、この仕事を始める前に、
企業の中途採用のwebサイトを構築・運用する、
ということもやっていた。
採用支援システムをASPで提供する会社に所属しており、
webサイトは、中途採用に応募する入り口になっていた。
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中途採用にシステムを使うのは、
月に数十人も採用する必要がある大企業であり、
社員数数千人以上の大手企業がクライアントだった。
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銀行、証券会社、製薬会社、学習塾グループ、自動車会社、、、
どの会社も、名前を言えば、だれでも、一度は聞いたことがあるような有名な会社が、
私が担当したクライアントだ。
しかし、それらとは比べ物にならないほど大口のクライアントを、
私はメインに担当していた。
その会社で最大のお得意様だった。
ほとんどのパソコンで、最初に画面を表示したりするソフトウエアを作っている会社だ。
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IT業界の人の動きは、本当に激しい。
その会社も、ある時期までは、常に多くの人を募集していた。
しかも、かなり専門性の高い人材が多かった。
私は、どのような人が必要なのかをヒアリングして、
それに相応しいホームページや、webサイトを作り、
人を呼ぶ仕組み、
スムーズに仕事を紹介する流れ、
エントリーへとクリックを薦めさせる導線、
それらを作り込んだ。
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果たして、、、、
人材を集める、人材エージェントよりも、
「欲していた人材に、ぴったり合った人がホームページから応募してくるようになった」
とか、
「応募者に、イメージしてもらいたかったことを、そのままイメージした人が応募してきた」
とか、
「エージェントとホームページからの応募で、採用数の比率が逆転。ホームページがメインになった」
といった声が聞かれた。
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私がやっていたのは、
「いかにしたら、欲しい人材に好かれるページになり、応募したくなるか、、、
そして、欲しくない人材に、自分に適さない職業であることを悟らせるか」
という考えに沿ったページやサイト作りだった。
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私の周りには、私以外にも同様の仕事をする人が何人もいた。
しかし、サイトの美しさや、凝ったデザインにこだわったり、
目的を見失っているような人が多くいた。
あきれたのは、インタビュー記事なのに、
内容に関係なく、笑顔ばかり載せようとして、、
私が作っているページに意見してきたりしていた。
なぜか、シリアスな内容のインタビューに、
その登場人物は、空気の読めない人のように、
大笑いしていた。。。
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その仕事には厳しい部分もある、ということを伝える場面では、
それに相応しいページを作る。
もちろん、たくさんの人に応募してもらいたいので、
全体としては、welcomeな雰囲気を作る。
全体の役割、そのページごとの役割、
さらに、そのページに掲載されている写真の役割、
段落ごとの役割、、、、個々の文の役割、、、、
すべて、適した役割があり、表現方法がある。
それぞれが、役割にそってつくられ、目的を果たすようにできたとき、
全体としての目的を果たせるものができあがる。
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保険についてはどうだろうか?
みなさんは、どのような目的で保険にはいっただろうか?
それは、コンサルタントや担当者にうまく伝わっただろうか?
そのコンサルタントや担当者は、
あなたの目的を果たすように、ヒアリングをおこなっただろうか?
あなたの目的を果たすように、保険を選択しただろうか?
あなたの目的を果たすように、保険の大きさや機能を調整しただろうか?
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保険も、ホームページも、その他オーダーメードで作るものは、
目的に沿うように作られなければ、
ただの独りよがりのものになってしまう。
たまたま作る人と感覚が合っていればよいが、
そうでなければ、まったく目的を果たせないものを買わされるハメになってしまう。
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また、それ以前に、
オーダーメードを作る前に、
コンサルタントや担当者は、あなたの目的を明確にしてくれていますか?
目的があいまいなままだったら、
どのようなものが目的を果たせるのか、分かるはずがありません。
しかし、それさえせずに、くみ上げられてしまう保険がほとんど、というのも事実です。
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もう一度、自分の保険をみて、
自分の目的は何だったのか?
そして、その目的は果たせているのか?
確認されるとよいと思います。
保険はとても高い買い物です。
何をしたいのか?を決めずに買ってよいものではないと思います。
買った後でも遅くありません。
ちゃんと自分がしたかったことができているか?確認してみてください。