外貨 | ソブリン格付 | 円の価値 | どの通貨をもてば良いの?
今日は、帰りにラーメンを食べてしまったe-hokenです。自分は豚骨が大好きで、今日食べたのは家系。博多ラーメンと家系は、どうしても食べたくなってしまうときがある。
わたしが扱っている商品には、外貨建ての金融商品もあります。お客様に、ご説明して、とても魅力的に感じてもらっても、“外貨”という点で、尻込みしてしまう方も多くいます。
■日本の“円”以外は、信用できない?
“外貨”−−−普段使っていない通貨、、、、だから、不安に感じるでしょう。なんとなく“お金”とは思えないのかもしれません。では、逆に、私たちが普段から使っている日本円は、どうでしょうか?日本円は、それほど魅力的な通貨なのでしょうか?
ふと、日本を外から眺めてみると、アメリカ・ドルやオーストラリア・ドルの方が、より安心して持っていられると思うようになるかもしれません。
■船に乗るなら、大型フェリーか小さなプレジャーボートか?
さて、あなたは今、船で海を渡って、韓国に行かなくてはなりません。手段となる船は2種類用意されています。一つは、6人乗りの小さなプレジャーボート(A)。もう一つは、何百人も乗れそうな大型フェリー(B)。
なにも条件がなければ、どちらを選ぶでしょうか?相当なひねくれ者でなければ、フェリーを選ぶでしょう。
しかし、当然、費用は違ってくるでしょう。プレジャーボートAは、友達にランチをおごるだけで乗れます。大型フェリーBは1万円かかります。少し判断が揺らぎませんか?
多くの人が、悩んでしまう価格設定が、、、それぞれの船に対するちょうど良い“評価”になるわけです。
■通貨にも評価がある
突然、韓国への渡航の話しを始めましたが、話しをもとに戻しましょう。通貨=船のたとえだったのです。安定している通貨、安心して持っていられる通貨、これはBの大型フェリーです。とても揺れるし、少し条件が悪いと危険な目にあう可能性もある、不安定な通貨、これはAのプレジャーボートです。
常にプレジャーボートに乗っていて、他を知らなければ、大型フェリーの安定感は分からないでしょうし、想像すらできないかもしれません。通貨の安全性、安定感なんて、普段考えることはあまりないかもしれません。八百屋でキャベツを買いながら、「明日は、このお札が使えるかしら?」なんて、考える人はいないでしょう。
でも、、、、もしかしたら、、、明日は平気でも、、、1年後、5年後、30年後、、、通貨がデフォルト(破たん)してるかもしれません。“よくわからないけど、ギリシャ通貨みたいになったり、明治のお金が大正で使えなくなったり、そんなことが起こるかもしれない”って、考えるかもしれません。まあ、そこまで行かなくても、、、通貨の価値が、極端に下がっていってしまう、、、ということは考えられるでしょう。
■ソブリン格付という指標
その国の安心度/不安度の指標には、いろいろな数字があるでしょう。たとえば人口の多い国は、少ない国より、安定しているように思えます。成長している国は、成熟している国や、衰退している国より、魅力的にみえます。借金の多い国は、お金を貸している国より、不安定に見えます。
そのなかで、その国に、お金を貸したら、どの程度不安/安心か?「お金を貸す」というのは、国債を購入するということなのですが、その国の安心度は、国債の格付けで表現されることが多かったりします。この国債の格付けのことを、ソブリン格付といいます。
ソブリン格付は、有名どころだと、ムーディーズ、フィッチ・
■S&Pで日本はA+、、、下降が続く日本の格付
さて、我々の通貨、、、格付はどうなっているでしょうか?S&P(スタンダート・アンド・プアーズ)での格付をみてみます。16年9月30日発表の格付変更で、日本は変更なくA+になっています。
A+というのは、どの程度の評価なのでしょう?Aという評価は「信用力は高く、部分的に優れた要素がある。」なので、それより少し良いということになります。
では、ほかにA+は、どのような国があるのでしょうか?さぞかし、優れた国があるのでしょう。
っと、その前に、、、最高グレード“AAA”の国には、どんな国があると思いますか?
オーストラリア、オランダ、カナダ、シンガポール、スイス、スウェーデン、デンマーク、ドイツ、ノルウェー、香港、リヒテンシュタイン、ルクセンブルグ、がAAAに格付けされています。ちなみにアメリカはAA+です。AAAより微妙に下です。
では、日本以外で格付けがA+の国をみてみましょう。それには、アイルランド、イスラエル、スロバキア、バミューダ、があります。これらの国々に対しては申し訳ありませんが、結構危なそうな国じゃないですか?日本の通貨は、世界から見ると、このような評価なのです。
日本の通貨だけを持っている、、、というのは、、、、実は、プレジャーボートで日本海を渡る、、、場合によっては、太平洋に出る、、、そのぐらい、不安なものなのかもしれません。