とっても素敵なほけんの話

ほけんにはとっても不思議なチカラがあります

50%の確率で約2000万円を受け取る | ポリープ切除後にガン保険に入る | 給付請求と健診

から揚げをつくるために、鶏肉をたれにつけて、寝かせているあいだに、ブログを書いているehokenです。

 

 

わたしはよく、保険は受け取るときを考えるのが大事、と言っていますが、当然入るときのことも大事です。受け取るときを強調しているのは、それを考えない人が多いためです。

 

今回は、入るときのことも少し考えてみましょう。と言っても、世に良くある“この保険が安い”とか、“この保険は積立利率が高い”といった比較記事ではありません(今後はいろいろ比較できるようになったので、比較記事も書きたいと思っていますが)。

 

これまで、受け取るときについては、いくつかの“技”を紹介してきました(「がん保険クイズ?-がん保険で給付を受ける」、「がん保険クイズ?」など)。今回は逆に、入る時に私が実際に使った技をご紹介します(先日の「保険への入りやすさ | 病気がある人が保険に入るには? | ポリープでもガン保険加入」の続きです)。

 

 

さて、普通の人は、何度も保険を申し込んだり、何人もの申し込みを受けたりということはないでしょう。しかし、多くの申し込みに立ち会っていると、入りやすさの傾向というものを感じます。

 

↑の記事にも書きましたが、がん保険については、確実に入りづらくなってきています。がんの罹患率が高まっているせいでしょうか、がんの研究が進んで、関連性のある病状や体況が細かく分かるようになってきたせいでしょうか、原因はわかりません。しかし、以前なら問題なかった、皮膚のただれなどでも、入れないということがあったりします。入りづらくなったがん保険、これも、ちゃんと知っていれば入れるのに、知らないと入れない、といったことが起こったりします。

 

ある団体の代表者の保険、がんになると月70万円を2年間、合計1680万円を受け取れるという設計をしました。ほかにも保障はあったのですが、今回は話がそれるので省略します。

 

全体として大きな保障になっていたので、加入には医師による一般検診が必要になりました。かなり待たされたのち、一連の検診を終えて、やっと終わったという表情のところに話しかけました。

 

「どうでした?何か問題ありました?」

 

実は、その方、以前にも一般検診を受けてもらったことがあったのですが、検診を終えた後で「診察室が寒くて寒くて、これじゃ風邪ひいちゃうよ、血圧も上がっちゃってんじゃないかなー」とか言われたので、今回も待たされたことで、何か一言あるかな、などと警戒しました。すると、

 

「半年前ポリープ切ったんだけど、問題ないよね?」と、さらっと言われてしまいました。

 

私ともう一人、2人で担当していたのですが、この言葉を聞いたとたん、2人は顔を合わせ、血の気が引き、体中の力が抜けてしまいました(終わったー、、、、、)。ほんと、がっかり、でした。保険会社によって完治からの年数は微妙に違いますが、ポリープ切ってから半年では、申し込んだ保険には、間違いなく入れません。お客様の前で、そんな雰囲気は見せられないので、何事もなかったかのように、

 

「それは、引き受け査定の部署の判断なので、私たちには何とも言えないです」と、言葉を濁しました。ただし、この方はすでに医療保険に入っていたので、「給付の対象にもなるので、そちらの書類を今度お持ちしますね」といって、別れました。

 

あの時の帰り道、2人の足取りは非常に重いものでした。実は、この方、前にもポリープになっていて給付を受けたことがあり、その後でのお申込みは断られているのです。今回は、それから2年おいての再チャレンジでした。そういうこともあって、がっかり感はとても大きかったのです。

 

しかし私は、少しチャンスがありそうなのを感じていました。おそらく、先の検診中の問診では、「ポリープを切った」など、切除術をしたと思われる返答をしたと思われます。それだと、確実にアウト!です。入れる訳がありません。しかし、これから給付の請求をするとなると、ひっくり返せる可能性が見えるのです。

 

当然のことながら、給付請求の審査をする部署と、新契約の申し込みの審査は、情報のやりとりをしています。一般的には、問診では病気などしてないと言っているのに、過去に病気にかかって給付請求があったりとか、お客様の間違えや嘘を見抜くためです。今回は、これを逆に使おうと考えたのです。

 

つまり、問診では「ポリープを切った」と言ったけど、実際は、切除術ではなく、生体検査としてポリープをとったんだ、ということだったなら、加入の可能性は見えてきます。ただしこれにはスピードが必要です。新契約の審査が進んでしまう前に、給付請求のための診断書を出して、それが新契約の審査に加味されるようにしなくてはなりません。

 

そのため、翌日に給付請求書と診断書を渡しに行き、こちらの考えを伝え、「切除術じゃなくて、生体検査で組織をとったんじゃないですか?」と質問をして、先生に確認してもらってから診断書を書いてもらうように伝えました。

 

その方も、非常に協力的になってくれて、迅速に診断書をとりつけてくれました。その間も、、、普段なら速く審査が進んで早く成立してほしい、、、と新契約の進捗画面を見るのに、そのときばかりは、進まないでくれ、、、と祈っていました。

 

とりあえず、結果が出る前に、給付請求の診断書も提出できました。それからも、あきらめ半分な気持ちで、審査の進捗を待っていました。最悪のパターンとしては、保険には入れない、給付ももらえない、となってしまうこともなり得るのです。そうなったときはどうしようか、かならずしも口の良くないあの方に、どう謝ろうか、2人でドキドキしながら待ちました。

 

結果としては、考えていた通りに進みました。切除術ではないので、手術の給付金はもらえませんでしたが、保険には入ることができました。その方も、「がんにかかる確率って2分の1でしょっ、50%で1680万もらえるって絶対に得じゃん、給付金20万くらい、ぜんぜんおしくないよ」と、大喜びしてもらえました。

 

今回、良い結果になったわけですが、おそらくこんなことができるのは、自分で言うのもなんですが、ほんの一握りのコンサルタントだけだと思います。保険に関する知識はもちろんですが、

・疾病ごとの保険の入りやすさ

・医療技術、術式名

・新契約査定のやりかた(この場合は、問診よりも診断書が優先されること)

これらの知識や経験が必要になるわけです。

 

そして何よりも、お客様の望みを叶えたいという強い思いがあったからこそ、できたのです。

これがなかったら、一秒でも早く給付請求を渡しにいったり、状況をご説明したり、、、そもそも、こうした方法を思いつかなかったと思います。

 

保険は、受け取るときを考えるのが大事。この考えは変わりませんが、入るときも大事。そして何より、お客様の思いを叶えるのが一番大事。

 

ご意見、要望など、お聞かせください。この記事には関係なくても、金融、家計、保険に関すること、私についての個人的興味でもかまいません(笑)。コメント、お待ちしています。